清水國明の「自然樂校&森と湖の楽園」で自然暮らし | 山梨県南都留郡富士河口湖町

清水國明 執筆原稿

2007年12月号

『ドゥーパ』

え〜、結婚いたしました。はい、3度目です、すいません。河口湖に引っ越してきたときに二度目の離婚をして、まったく新しい生活を一人で始めていたわけですが、やはり人間は『一人で生きてゆけない、一人で生きてはいけない』ようで、自然暮らししてたらこんなことになりました。23歳年下の嫁さんです。この結婚が中途半端にマスコミで伝えられて以来、連日のように様々なお祝いコメント、あきれコメント、そして恨みコメントが届いています。おめでとう、よーやるね、がんばるなぁ、いい加減にしなさい、うらやましい、これから大変だぞ、何考えてるのかな、信じられない、私はどうなるの、もう二度と会わないから、4度目は私としてね、あのことリークしてやる、賞味期限切れてるくせに、などなど。

ちょっと目立つことをすると、これだけのリアクションが押し寄せるのですから、オ、恐ろしい。

以前、チラリとお誘いがあったタレント候補として政界へデビューの話に、いやぁ〜乗らなくてよかったな、としみじみ思います。何かの間違いで万が一当選したとしても、たちまちスキャンダルまみれになってリコールでしょう。よほど身辺がきれいな人か、もしくはそんなリアクションにまったく動じないタフな心臓の持ち主でなければ勤まらないでしょうね。自分にはやはり絶対無理だと確信しました。この結婚でさえ、やっぱやめとこかな、と一瞬迷ったくらいですからね。でも子どもも産まれたし、開き直るしかありませんでした。はじめての男の子で、「国太郎」と命名。実は祖祖父の名前が國太郎といいます。

この爺さんは田舎者のくせに株で大もうけして、村の中を芸者さん引き連れて歩くようなトンデモ爺さんで、挙句に騙されて借金の保証人になりスッテンテンになったご先祖様です。財産は失ったけれどみんなに愛されたお人好しだったようです。「国太郎」にはお腹にいるときから、「みんなに好かれて、みんなが喜ぶ人間になれ」と言い聞かせています。

「お前がこの国を救え」とも。どうもちかごろ、この国の判断基準が乱れてきているような気がします。生きているうちはどんなにチヤホヤされているお金持ちでも、はたして亡くなってから何人がその人のお墓にやってくるのか。いつまでも沢山の人がお参りに来るような人こそ、真の成功者ですよね。たとえばキリストさんやお釈迦さんなんて、毎日お祈りされてますからね。坂本竜馬やマザーテレサさんなんて、時空を超えてみんなに愛されてます。今お金持ちであるとか権力者であるとかは、そんなに大したことではないのでしょう。財産なくしたから國太郎爺さんが今誰かに恨まれているかというと、そんなことはまったくないし、なんの問題でもなく、騙したのではなく騙されて、楽しいこといっぱいしながら、みんなに好かれて生きていた。そのことだけで子孫として誇りに思い、尊敬しているのです。そんな國太郎爺さんのように「国太郎」を育てる親としては、過去の行状を少しは悔い改め、もっと人のため世のために働かないといけませんね。

自然樂校や自然暮らしの会は、それまで自分だけで楽しんできた自然暮らしを、みんなと分かち合って、みんなで楽しむために始めた取り組み。自分のお気に入りをどうしても抱え込んで独り占めしたくなる、セコイ自分との戦いでした。分かち合った方が絶対に楽しさが倍増するという、体験から得たこの確信を「国太郎」に伝えることが、親として最初の、そして最大のテーマだろうと思っています。

ところで12月18日、大阪の梅田にあるDDハウスの中に、「清水國明の魔法の鉄鍋・ダッチオーブン専門店」がオープンしました。河口湖の自然樂校でほぼ毎日食べているダッチオーブンの料理、鳥ご飯やベーコン、ローストビーフ、ポトフ、燻製、焼きりんごなどを、大阪のど真ん中で味わうことができます。店内の丸太の椅子やオブジェは、自然樂校と自然暮らしの仲間が頑張って、チェーンソーで削ってトラックで大阪へ送りました。

都会で楽しめる自然暮らし。こんな拠点が欲しかったです。自然樂校と自然暮らしの会、そして「元気なオヤジ倶楽部」の公認たまり場ですから、どなたも、どんどん利用してくださいな。